分断に歩み寄る。キャッチボールにはならなくとも(みずえ→なおさん)

日に日に日差しが柔らかく空気が暖かくなるにつれ、ただよう花粉と霞む視界に春を感じる頃合いですね。

しかし三寒四温の季節の常で、今日はまた冬に戻ったような寒さ、耐えられずヒーターを入れてしまいました。

気づけばもう3月も5日も過ぎて…え?もう3月!ってカレンダーを二度見していたのに?

時間の過ぎ去るのが早過ぎて、気を失っていたのではと疑ってしまいます。

 

先日、なおさんの対話会に参加させて頂いた日も、こんな天気でしたね。

なおさんが誘ってくれた対話の会は、まさに「立場や世界観が違う人たちが、違いを乗り越えて対話する場所」でした。

所属や出自、年齢さえもバラバラの方々でしたが、言葉のセンスや感度が高くて、濃い時間を過ごさせていただきました。

こういう会は最後が散漫な印象になってしまうのですが、オチや結論などという野暮な言葉でまとめたくない、柔らかな結束で閉会したのは、なおさんがファシリエーターを務めていらしたおかげです!

なおさんは、さすが運営側の視点で、会の進行のためには「調和を乱すことが必要」と書いていましたが、参加者側の視点としては、あまりトリッキーな発言はやはり警戒心が働いてしまうように思います。

(暴露合戦になってしまった会に参加してしまった時は「早く帰りたい」とそればかり考えてたことがありましたし)

素敵な会なので、ゆっくりと時間をかけて、初参加者も安心して心を開くことのできる空間に育てていって欲しいです。

そして、それはそんなに先のことではなく、なおさんの対話の会においてはもう、既に達成している気もするのですが。

それにしても、もう「笑い」や「面白い」はもういいんだ、真面目に話したいんだ、という機運が高まっているのをとても感じます。

人々の違いや差異は、もう抑えられなくなる程に深刻な分断になっている。

なんとかしなければ、と誰もが思っているけれど、解決策は誰にもわからない。

でも、少しづつでも歩み寄ろうというような雰囲気があって希望を感じます。

歩み寄り、英語の "compromise"という言葉がとても好きなのですが、和訳だと「妥協」とされることが多くて、ちょっとがっかりするのだけど。

「譲歩」「折衷」「和解」

そんなニュアンスも込めて、自分を含めて少しづつ、利他的な態度でいられれば、きっと何か良い方に変わるような。

そんな気がします。

 

そして、なおさんが提示してくださった私の一番の他者、夫についてですが

私と正反対の嗜好・趣味で、指向も主義も全く違う人間です。

違いにどう向き合っていますか」と聞かれたら、向き合わないように努めています…としか答えられません。喧嘩になるからです…

なおさんは真摯に向き合っているなあと、こちらのブログを興味深く拝読しました。

なおさんの夫婦関係を羨ましいと思ってきましたが、「正しいことがどれほどのことか」という箇所が印象的で、気づいたことがありました。

私たちの会話をキャッチボールに例えたら、どっちも好き勝手にボールを投げているだけで、放ったボールの先を気にしていないけど、ストライクなボールを投げなくても良いという関係の方が、私たちには容易く安寧な気分にお互いいられるのです。

もちろん、ボールがものすごい暴投だったり、豪速球でココロを抉ってきたりする場合もあるんですけどね。

 

今のところ、平穏な関係を保つためのルールは「ボールの行方は追わずに、お互いのテリトリーを不可侵のこと」という感じです。

夫は、この年代の男性にしては珍しく家事炊事が得意なので、共同生活しやすいという点が、私達が夫婦でいる最大の理由かもしれません。

ただ夫の作る食事の好みがハイカロリーなので、夫の料理が続くと太ります…

良いようで悪いようなバランスの妙、それが夫婦なのかもしれませんね。

 

しかし、本当になおさんの映画評は素敵!見に行きたくなります!

夫の「落下の解剖学」映画評は「興味ひく筋立てなのに演出が淡々とすぎて退屈、こっちが落ちないよう必死で瞼をこじ開けてた」というものでした。ひどい。

本当に同じ映画だったのだろうか?と首を傾げてしまいます。

でも本当は、この違いを埋めるべく、歩み寄りしていかなくちゃとは思っているのです。

それには、夫の方にも、歩み寄るべき溝があることを自覚してもらわなくちゃならないのですが。

「男」とか「女」の差別を超えて、「人」として共生していくことは、果たして可能なのでしょうか?

私たちの世代ではもう無理かもしれませんが、息子や娘たちの世代では変わっていって欲しいですが、そのために何を為すべきなのでしょうね。

 

長くなってしまいました。

明日は晴れるとの天気予報ですが、花粉も大量飛散とのこと。うぉ〜ん涙目。

しばらく家に籠るようになりそうです。

なおさんもご自愛くださいませ。

ではまた。